マームとジプシー『あ、ストレンジャー』、アルベール・カミュ『異邦人』

マームとジプシー『あ、ストレンジャー』に合わせて読む。
マームの方はまず、演出の緩さが見えてしまっており、台詞も飛びまくりで、かなり残念な初日だった。
しかし、それでもなお、藤田の描くムードは濃密だった。
僕のなかでは『K』が今のところ、マームの最高傑作なのだが、それは手法云々ではなく、ムードの徹底したあのホンの自由度、言葉と音のとても自由な形成によるところがデカい。
この作品でようやく、リフレインの手法の呪縛から解かれるような気がする。
反復なんて、もはや、「新しさ」のプロトタイプでしかないというか。

カミュ『異邦人』、第一部読了。